骨折

サッカー小僧の息子。骨折した。

左手首。年内いっぱいはかかるとの事。

逆サイドから入ってきたクロスに対して足でクリアしようとしたところ、後ろからトップスピードで入ってきた選手と接触。着地時にポキッ。

この時俺は逆サイドでレフリー(2審制でやっていた)をしていたんだが最初、脱臼したかな?と思った。肩から落ちたように見えたからだ。

しばらく立ち上がらない息子にチーフコーチは「やれるかっ?」と。息子「やれます!」と頷いた。これ、前半の途中での出来事。

いつもどおりハーフタイムは選手同士でミーティング。この時も左手がいたい息子は水筒を持ち上げることが出来ずに水分が取れなかった。(後から聞いた話)

後半も明らかにいつもとは違う息子。左腕が上がらずバランスが取れないのだろう。

それでも、そんな状態でも左サイドを突破し、見事にゴールを決めてきた。

6年間、息子の色んなゴールを見てきたが息子が雄たけびを上げて喜んだシーンを見たのは初めてだった。(後半は相手チームのコーチが審判をしてくれていたのでベンチから見ていた)

いつも飄々としている息子。ゴールを決めても特別喜びを表さず、仲間と軽くタッチ。その息子が「っしゃー!」と叫びながら右手でガッツポーズ。

その瞬間、いろんなものがこみあげてきて…感無量。

後々、チーフコーチから謝罪の連絡をもらった。

「大けがしているかもしれない選手をそのまま起用するなんて、という批判もあるかと思いますが…」と言っていたがあのゴールはきっと息子にとって一生記憶に残るゴールになったと思う。

腕が折れてても決めたゴール。これが息子の今後の人生を支えていくかもしれない。

チーフコーチには感謝しかない。あの日一日で息子は大きく大きく成長したと思えるからだ。

車の中で息子と話をしたのだがハイボールに対して足で行った自分が悪いと思って相手選手に謝ろうと思ったと。そしたら相手選手から先に「ごめんね」と言ってきたらしい。相手の選手は自分が遅れて後ろから入ったという意識があったのである。

ハイボールに対し足を上げてプレーしようとした息子、後ろから頭で合わせに行った相手選手。そしてどちらも相手に対して謝罪しようとした瞬間。相手チームもいいチーム、いい選手を育てているなと感じた。

 

何が言いたいかっていうと

「腕が折れててもゴールは決められる」って事と「骨折すると風呂がめんどくさい」という事。

俺の日課のランニングが終わるまで風呂に入れない息子。だって俺が入るのに合わせてもらわないと困るでしょ?